田舎大学生の興味本位

意識高い系になりたい今日この頃

何様

 

「何者」で直木賞をとった朝井リョウ

 

友人の勧めで何冊か本を読みましたが、ぶん殴られた気分ですね。

 

何者→少女は卒業しない→もういちど生まれる→時をかけるゆとり→何様

まだまだ少ないですが、このような順番で読ませていただきました。

 

感じたのは圧倒的敗北感。「あ、負けたな。。。」って思いましたね。

 

 

 

 

 

1.「何者」

 私が朝井リョウに出会った作品

 

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

 

 ひとつの部屋に集まった5人の男女。大学の演劇サークルに全力投球していた拓人。拓人がずっと前から片想いをしている瑞月。瑞月の元カレで、拓人とルームシェアをしている光太郎。拓人たちの部屋の上に住んでいる、瑞月の友達の理香。就活はしないと宣言する、理香と同棲中の隆良。理香の部屋を「就活対策本部」として定期的に集まる5人。それぞれが抱く思いが複雑に交錯し、徐々に人間関係が変化していく。「私、内定もらった…。」やがて「裏切り者」が現れたとき、これまで抑えられていた妬み、本音が露になっていく。人として誰が一番価値があるのか? そして自分はいったい「何者」なのか?

 

もうね、終活に関しての恐怖心ももちろんのこと、人間の内なる見えてはいけないところが朝井リョウにより鮮明に表現されており、どんどん引き込まれていきましたね。直木賞をとり、映画化された作品なので知っている人も多いのではないでしょうか。私の個人的な意見では映画より小説の方が断然おすすめ。

 

2.「少女は卒業しない」

 

少女は卒業しない (集英社文庫)

少女は卒業しない (集英社文庫)

 

 

今日、わたしは「さよなら」をする。図書館の優しい先生と、退学してしまった幼馴染と、生徒会の先輩と、部内公認の彼氏と、自分だけが知っていた歌声と、たった一人の友達と、そして、胸に詰まったままの、この想いと―。別の高校との合併で、翌日には校舎が取り壊される地方の高校、最後の卒業式の一日を、七人の少女の視点から描く。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。

 

 「朝井リョウさん、あなたは女子高生やってたんですか?」って思わず聞きたくなるくらい女子高生の心理描写に圧巻された作品。ひとりひとりにしっかりと命を感じました。特に「自分しか知らないあなた」という関係性に私は胸をときめかせてましたね。何言ってんだか。

 

3.「もういちど生まれる」

 

もういちど生まれる (幻冬舎文庫)

もういちど生まれる (幻冬舎文庫)

 

 

 彼氏がいるのに、別の人にも好意を寄せられている汐梨。バイトを次々と替える翔多。絵を描きながら母を想う新。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遙。みんな、恥ずかしいプライドやこみ上げる焦りを抱えながら、一歩踏み出そうとしている。若者だけが感受できる世界の輝きに満ちた、爽快な青春小説。 

 

 

誰しも若かりし頃は小さなプライドや人と比べて劣等感というものを感じていたと思う。私もその一人であり、本作の中で描かれている物語それだ。しかし決定的に違うのは私は中途半端に生きていたということ。小説の中の少年少女は精一杯青春というものを感じて生きている。読んでいるこちらも胸が痛くなるが、登場人物のように若い世代の読者に多く読んでもらいたい。そしてそこから様々なことを感じ一緒に頭を抱えてもらいたい。

 

4.「時をかけるゆとり」

 

 

時をかけるゆとり (文春文庫)

時をかけるゆとり (文春文庫)

 

 

 就職活動生の群像『何者』で戦後最年少の直木賞受賞者となった著者。初エッセイ集では天与の観察眼を縦横無尽に駆使し、上京の日々、バイト、夏休み、就活そして社会人生活について綴る。「ゆとり世代」が「ゆとり世代」を見た、切なさとおかしみが炸裂する23編。

 

「完全に笑わせにきてる」この本を読み終えた母が言った一言。

この本は電車やオフィスなど公の場所で一人では読んではいけない。絶対に笑いをこらえられない。正直に言うと私は作家という職業人に対しておとなしい人が多く、ずっと読書してきた人という偏見を持っていた。しかし、全く違った。朝井少年のそれまで体験してきた、言わば「リア充」と表現できる学生生活がつづられている。どれも朝井リョウの言葉でしっかりおもしろいエッセイだ。学歴だけでなく学生生活でも私の1歩も2歩も先のレベルで充実していた朝井少年のエッセイに脱帽です。

 

5.「何様」

 

何様

何様

 

 

 光太郎が出版社に入りたかったのはなぜなのか。
理香と隆良はどんなふうに出会って暮らし始めたのか。
瑞月の両親には何があったのか。拓人を落とした面接官の今は。
立場の違うそれぞれの人物が織り成す、`就活'の枠を超えた人生の現実。
直木賞受賞作『何者』から3年。いま、朝井リョウのまなざしの先に見えているものは――。


収録作品(関連人物)
『水曜日の南階段はきれい』(光太郎)
『それでは二人組を作ってください』(理香、隆良)
『逆算』(サワ先輩)
『きみだけの絶対』(ギンジ)
『むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった』(瑞月の父)
『何様』

 

 

生きていくこと、それは、
何者かになったつもりの自分に裏切られ続けることだ。
光を求めて進み、熱を感じて立ち止まる。

鳥肌ものですよね。この言葉。

「時をかけるゆとり」からの落差がまたすごいがこれはこれでものすごい作品だった。私一押しは「水曜日の南階段はきれい」ですね。これは何者の主人公である拓人のルームメイトである光太郎の高校時代の物語なのですが、自分の高校時代の生活を考えながら読むとひたすら切ない。こんな一生モノの恋愛してみたかったと思う人も少なくはないのではないでしょうか。ちなみにこの作品は何者のもとになった作品だということを友人が言っていたような。。。

 

最後の恋 MEN’S―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
 

 こちらの作品のために書かれた短編集で、私が朝井リョウを知るきっかけとなった本です。読書をするきっかけをくれた本でもありますので是非、読んでみてください。

 

つたない文章でしたが私が読んだ順に朝井リョウの作品を紹介させていただきました。あまり背伸びした文章は書けませんがよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 なぜ大学2年の春休みにブログをはじめようと思ったのか

 

「アウトプット」を前提とした「インプット」―。

 

これほど大事なことに気づいたのが大学2年の冬というのは遅すぎた。

 

なので今日から日常生活で学んだことや、映画や本など自分の知識や感性に訴えかけてくるものに対して自分なりの言葉で書き記していく。

 

備忘録とも言えるが少しでも第三者の胸に何かを残したい。 

 

とりあえずがむしゃらに暇と思われたくない春休みの記録を残していく。